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蜂蜜から見た2009年
世界全体での蜂蜜の生産量は年間で推定約120万tである。1990年代の主要な国および地域別の生産量は中国が20万t強、旧ソ連地域が20万t弱、アメリカが10万t前後で、これら3地域の生産量が全体の半分近くを占めていた。しかしながら、ソ連崩壊後の内戦などの影響によってタジキスタンでは蜂蜜生産量が1/12にまで激減するなど、旧ソ連地域での蜂蜜生産量は減少している。2009年には蜂蜜生産量上位20か国に見られる旧ソ連地域の国はウクライナとロシアのみであり、その生産量は合わせて13万tほどである。また、アメリカでは2006年以降起こっている蜂群崩壊症候群によってミツバチが大量に死滅して養蜂業が多大な影響を受けており、2009年の生産量は世界5位の6万5000tにまで落ち込んでいる。一方で中国はソ連崩壊以降生産量世界1位でありつづけ、2009年には1990年のおよそ2倍となる40万7000tを生産している。アルゼンチンは1990年頃までは4万t程度の生産量であったが、パンパ周辺地域などへ養蜂地域が拡大されたことなどにより生産量が増加し、2005年以降は世界2位の生産量となっている。(蜂蜜 フレッシュアイペディアより)
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蜂蜜から見たディオニューソス
蜂蜜と水が混ざった液体(蜂蜜水)の糖分が発酵すると、アルコールへと変化する。その結果出来上がるのが蜂蜜酒で、人類最古の酒とされる。蜂蜜には耐糖性の酵母が含まれており、発酵しやすく、水で割って温かいところに置くだけで蜂蜜酒を作ることができる。蜂蜜酒は古代のヨーロッパ、とりわけ北欧で愛飲され、人々の暮しと密接に関わっていた。北欧神話には蜂蜜酒が度々登場する。古代ギリシャ人はワインを飲むようになる前は蜂蜜酒を愛飲しており、ギリシア神話に登場する豊穣とブドウ酒と酩酊の神ディオニューソスはもとは蜂蜜酒の神であったといわれている。ローマ時代には各家庭が常備薬として蜂蜜酒を置いた。「ハネムーン」という言葉は、夫婦が新婚の1か月間を蜂蜜酒を飲みながら過ごすという古代ゲルマン民族の風習が起源であるともいわれている。ビールやワインの登場後も蜂蜜酒はヨーロッパにおいて地酒として愛飲された。(蜂蜜 フレッシュアイペディアより)