-
オランウータンから見たイチジク
東南アジアの熱帯雨林では一斉開花と呼ばれる現象があり、数年に1度だけ森の木々が一斉に開花・結実する。一斉開花の年以外は果実生産は低調で、イチジクをのぞくと、ほとんど果実がない時期もある。特にボルネオ島ではこの果実がない期間が長く、一斉開花の年に「食いだめ」をして体内の脂肪を蓄え、果実が少ない時期はこの脂肪を消費しながら耐えている。一斉開花の年の1日の摂取カロリーはオトナのオスで8000kcal以上になるが、非果実季には4000kcal未満と半分以下に激減する。非果実季には、樹皮や新葉などを食べながらため込んだ脂肪を消費してしのいでいる。スマトラ島では非果実季でもイチジクの実が豊富にあるので、樹皮や葉を採食することは少ない。(オランウータン フレッシュアイペディアより)
-
オランウータンから見た特定動物
1837年にロンドン動物園で初めて飼育された。日本には1792年と1800年に長崎に輸入された記録がある。1898年に恩賜上野動物園で初めて飼育されたが、すぐに死亡している。1961年に恩賜上野動物園で飼育下繁殖に成功したが、父親はスマトラオランウータン、母親はボルネオオランウータンの種間雑種であったことが後に判明している。1970年代に血液検査により種別(当時は亜種別)に分けて、飼育・管理が試みられるようになった。日本国内での2004年における飼育個体数は53頭(スマトラオランウータン16頭、ボルネオオランウータン33頭、種間雑種4頭)で、飼育下繁殖個体の割合が大きい。一方で単一の飼育施設(スマトラオランウータンは東山動植物園、ボルネオオランウータンは多摩動物公園)での繁殖個体あるいはそれらに由来する個体の割合が大きく血統が偏っていること・流産や死産・10 - 20代の個体の死亡例が多いという問題もあり、1990年をピークに個体数は減少している。日本ではポンゴ属(オランウータン属)単位で特定動物に指定されている。(オランウータン フレッシュアイペディアより)