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恒温動物から見たクジラ
例えばトラではシベリアの亜種(アムールトラ)が最も体格が大きく、ジャワ島の亜種(ジャワトラ)で最も小さい。イエスズメでは、北米にヨーロッパから移入されてから150年程度でフロリダの集団とカナダの集団では亜種レベルの体格差が生じたことが知られている。同一個体中でも、ウミガメやマグロ類では熱帯や亜熱帯の浅海域で成長し、大型になるに従って高緯度地域や深海域に活動範囲を広げる。例えばオサガメの成体は亜寒帯域まで生息するが、産卵は主に熱帯域、幼体は亜熱帯域までしか認められていない。クジラ類では食料が少ないにもかかわらず温帯域や亜熱帯域まで移動して産仔を行う種が多い。亜寒帯以北で生活環を完了するネズミザメでは一腹産子数は4匹以下と少なく、体長80cm程度以上の大きな子供を産む。一方、比熱・熱伝導率が大きく放熱に有利な水中環境では大型化できる。クジラ類は海水に熱を逃がすことができるため例外的に巨大化しているが海水に浸かっていないと体温が上がりすぎて死に至るといわれる。また、大型のマグロ類を釣り上げたときは速やかに冷却しないと急速に体温が上昇するため肉が傷み(ヤケ)商品とならないことが知られている。(恒温動物 フレッシュアイペディアより)
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南極海から見たクジラ
人類史上初めて南極海を周航したのは、ジェームズ・クックである。彼は1772年から1775年にかけての第2回航海で英国軍艦レゾリューション号を指揮して南極海を周航し、1773年1月17日にはヨーロッパ人としてはじめて南極圏に突入し、南緯71度10分まで達したが、南極大陸を発見することはできなかった。しかし彼の航海によって、南方の未確定領域は大幅に狭められ、伝説の南方大陸(テラ・アウストラリス、メガラニカ)は存在しないことが明らかとなった。クック自身は、氷山の形状などから彼が探検した海域の南方には大陸があることを予想していたが、それは人類が居住できるようなものではないことも予測していた。また、クックはこの海域にクジラやアザラシが多く生息していることを報告し、そのため1790年代以降にはこの海域にはアザラシ漁師たちが出没するようになった。初期の南極海探検において、こうしたアザラシ漁師たちは重要な役割を果たした。1819年にはイギリスのウィリアム・スミスがサウス・シェトランド諸島を発見した。これは、南緯60度以南においては初の陸地の発見であった。(南極海 フレッシュアイペディアより)
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