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ススキから見たことわざ
枯れすすき(枯薄、花も穂も枯れたススキ)には枯れ尾花/枯尾花(かれおばな)という呼称(古名)もあり、現代でも「幽霊の正体見たり枯尾花」という諺はよく知られている。これは江戸時代中期の国学者で俳人の横井也有が俳文集『鶉衣』の中で「一年松木淡々己れ高ぶり 人を慢(あなど)ると伝へ聞き 初めて対面して化物(ばけもの)の正躰見たり枯れ尾花 其(そ)の誠心なること大概この類なり」と述べたうちの「化物の正躰見たり枯尾花」が世に広まりつつ変化したものであるが、これは「疑心暗鬼に陥った心境下では風になびく枯れ尾花のような何でもないものも怪しげに思え、幽霊のようなただならないものと見間違えてしまう」ということから、「恐怖心や猜疑心があると、何でもないものでも、怖ろしげなもの、怪しげなものに思えてしまう」ということを意味する譬えとなっている。さらには、やはりススキの穂にまつわる類義語として「落武者は薄の穂にも怖(お)ず」 (cf. wikt) があるが、こちらは「落武者は捕まることを警戒し、怯えているためススキの穂にも恐怖する」ということから転じて先の諺と同じ意味で用いられる。(ススキ フレッシュアイペディアより)
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