
半導体から見たイオン
室温では、キャリアが不純物原子から受ける束縛を離れて結晶中を動ける状態にある。言い方を変えれば、ドナーとアクセプターの原子は多くがイオン化しているが、温度が低下すると熱励起も弱くなり、不純物原子のクーロン引力による束縛の影響が相対的に大きくなる。キャリアが束縛を離れている温度の領域を飽和領域、あるいは出払い領域といい、キャリアが束縛を受ける温度領域を不純物領域という。また、温度を上昇させると価電子までもが熱励起され、キャリアの供給源となり、この温度領域を真性領域と呼ぶ。半導体素子として利用する場合は飽和領域が利用される。(半導体 フレッシュアイペディアより)