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チーズから見たピザ
日本においては東アジア全般の例にもれず、チーズ利用はほとんど存在しなかった。飛鳥時代の645年頃から乳牛の伝来と飼育が始まり、蘇または酥(そ)、および醍醐と呼ばれるチーズの一種が製造されていた。700年11月には朝廷が諸国に酥の製造を命じ、8世紀から10世紀にかけては酥の製造が続けられていたとされるが、平安時代末期ごろからすたれていった。開国し明治時代になっても、チーズの独特の風味はあまり日本人に好まれず、普及にはさらに多くの時間がかかった。日本においてはじめてチーズが製造されたのは、1875年に北海道開拓使においてであった。1933年には北海道の遠浅において、日本においてはじめてチーズ工場が設立されたが、チーズが本格的に普及するのは第二次世界大戦の終結後のことである。ただしこのチーズは1951年ごろに製造のはじまったプロセスチーズがほとんどであり、ナチュラルチーズは生産も消費もほとんどなされていなかった。しかしプロセスチーズの消費量は食生活の洋風化とともに急増を続けた。この急増には1970年代に普及のはじまったピザや、1980年代に普及したチーズケーキなどのブームによるところも大きい。この下地の上ではじめてナチュラルチーズが受け入れられていくようになった。(チーズ フレッシュアイペディアより)
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