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麻薬売春Gメンから見た佐野浅夫
同僚を殺された麻薬Gメンが、マリファナを密売する犯罪組織を壊滅しようと命がけで戦う物語。菅原通済が主宰する三悪追放協会が全面協力しており、危険な潜入捜査をする主人公・菊池靖男に千葉真一が扮し、ダイナミックに暴れまくるサスペンスアクションが展開されていく。主な脇役として菊池の妻に武原英子、神奈川県警の刑事に宮内洋・佐野浅夫、組織の殺し屋に中村敦夫らがキャスティングされ、菅原通済も出演。本作はシリーズ化されたが、1972年には四か国合作映画『東京-ソウル-バンコック 実録麻薬地帯』が香港で封切り公開されており、この作品にも千葉を主演に迎え、菅原と三悪追放協会が支援している。キャッチコピーは「殺されてもいい!“囮”捜査に体を張った千葉・中村のアクロバットアクション!」。(麻薬売春Gメン フレッシュアイペディアより)
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日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声から見た佐野浅夫
岡田茂は、東大の後輩でもある氏家齊一郎ら左翼学生の説得には、彼ら反対派の中から二人を撮影現場に就けるという妥協案でようやく納得させた。彼らが望むテーマ通りに撮っているかをチェックする監視役という訳で、その1人が富本壮吉であった。富本はこれが縁で映画界入り、後に『家政婦は見た!』などのテレビドラマ演出で主に活躍した。なお監視役といっても撮影に入ってしまえばこちらのもので、現場では文句はいわせなかった。むしろ現場の熱気に魅入られ学生たちも手伝うようになったという。この映画のスタッフには脚本に八木保太郎、舟橋和郎ら、監督に関川秀雄、音楽・伊福部昭と、レッドパージで他の映画会社を追われた人たちを起用。またキャスティングは俳優座の佐藤正之に「スターはいらないんだ。芝居がうまい役者使っていい映画を作って、会社の幹部を見返してやりたいんだ」と訴え、感銘を受けた佐藤が新劇の若手俳優を説得にまわり低予算で製作に至ったもの。当時は無名だった沼田曜一・信欣三・佐野浅夫・大森義夫ら俳優座、民芸、文学座の俳優を起用、やはり感銘を受けた杉村春子も出演した。スターシステムが各社当然だった時代では異色のキャスティングだった。こうした新劇の役者も当時パージにあって金に困っていて、山城新伍に岡田は「いま、金に困ってるから、20?30万出しゃアイツらホイホイ来よるぞ」と言っていたという。この他、本作のロケハンで、熊井啓を映画界入りさせる切っ掛けを作っている。『きけ、わだつみの声』の試写の際東急会長の五島慶太は、目に掛けていた次男が戦死した事とオーバーラップさせて号泣。この件で岡田は五島に認められ、出世の糸口を掴んだ。なお、岡田はこの時の金一封を撮影所仲間と共に一晩で使い果たしてしまった。(日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声 フレッシュアイペディアより)
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