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天然記念物から見たフランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアン
天然記念物という用語は、ドイツの博物学者であるアレクサンダー・フォン・フンボルトが1800年(寛政12年)に著書の「新大陸の熱帯地方紀行」にNaturdenkmalを用いたのが初めてだとされている。フンボルトは南アメリカのベネズエラでザマン・デル・グアイル(Zamang der Guayre)と呼ばれる樹高18m、直径9m、枝張り59mの樹木に対して、「この天然記念物(Naturdenkmal)を傷つけるとこの地方では厳重に罰せられる」と記述している。またフランスの作家フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアンが、1802年に著書の「ルネー(Rene)」の中でも天然記念物を用いている。当時の天然記念物について、品田(1972)は「天然記念物という用語ができたものの、保護の必要性が認識されておらず、特に一般から注目されていなかった」としている。天然記念物の保護思想は当時の自然保護運動の推進とともに発展し、1898年にプロイセン王国の衆議院においてはじめて天然記念物に相当する「自然の記念物」の保護が議会で取り上げられ、1906年に「プロイセン天然記念物保護管理研究所」の設置および「同研究所の活動原則」が定められ、公的に天然記念物という用語が使用された。その他イギリスやスイス、アメリカ合衆国等の欧米諸国でも自然保護運動の発展とともに、天然記念物の概念が発生し、保護の対象とされてきた。(天然記念物 フレッシュアイペディアより)
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天然記念物から見た国際自然保護連合
日本国外における天然記念物制度は、日本の制度と異なることが多い。日本では種や個体を対象とすることが多いが、アメリカなどの欧米諸国ではNational Park(国立公園)として地域指定したものを天然記念物としてとらえている。また、日本の国立公園制度では保護・保全だけでなく利用も目的としているが、欧米諸国の国立公園制度では保護・保全を重点的に考えている。また、国際自然保護連合(IUCN)は自然の保護地域(Protected Area)を分類・定義しているが、カテゴリーIIIを天然記念物とし、その定義を『1つまたはそれ以上の特定の自然や自然文化的特徴を含んだ地域であり、元来の希少性、代表性、美的資質、文化的重要性の観点から、顕著で、類例のない価値を持っているもの。』としている。これも天然記念物を地域としてとらえている一例である。(天然記念物 フレッシュアイペディアより)
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