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新国誠一から見た国立国際美術館
新国は詩と他分野が混成する表現を否定し、あくまで言語による表現を追求した。しかし1970年代には、コンクリート・ポエトリーの運動は他の美術的要素を取り込んだヴィジュアル・ポエトリーへの展開を見せ、新国のように言語と他の表現を融合することを否定し、あくまで言語の表現としての詩を追求したコンクリティズムは廃れていった。新国の突然の死後、日本の視覚詩やコンクリートポエトリーの運動は終焉を迎え、新国の作品も時代と共になかば忘れられた。デザインや美術の分野で新国の作品が注目されることはあったが、詩として注目されることはなかった。しかし没後31年の2008年に、国立国際美術館で初の本格的な回顧展が開催され、またそれにあわせて作品集が刊行されたことで、再度注目されつつある。その物質としての文字による表現が、アスキーアートなどにも通底するものがあるという指摘もなされている。(新国誠一 フレッシュアイペディアより)
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