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弁護士から見たファトワー
刑事裁判では、弁護人は必須ではなく、国選弁護制度などの制度がないどころか、過去に被告が弁護士の立会いを要求したのに対して裁判に弁護士が立ち会う法的根拠が無いとして弁護士を拒否した判例が複数回出ており、大半の刑事裁判は弁護士無しで行われている。そもそもシャーリアの裁判において、弁護人となる者は、被告が所属する部族の部族長などの部族有力者、王族、ウラマーなどのイスラム法学者などであり、ムフティーに自分の正当性を証明してもらうファトワーを依頼するという手段もある。古くからワスタと呼ばれる仲介者を介して弁護人を頼む社会習慣によって運営されている。弁護士が法廷で弁護するということはワスタへの人脈がない人間が金銭によって弁護人を雇うと言うことであり、有力な人脈のない者にとっては弁護士が最後の頼みの綱でもある。このためサウジアラビア国外の人権擁護団体などが被告を擁護する場合に雇う事例も多い。(弁護士 フレッシュアイペディアより)
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