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歌舞伎から見た義経記
まず歌舞伎狂言は世界という類型に基づいて構成されている。「世界」とは物語が展開する上での時代・場所・背景・人物などの設定を、観客の誰もが知っているような伝説や物語あるいは歴史上の事件などの大枠に求めたもので、例えば「曾我物」「景清物」「隅田川物」「義経物(判官物)」「太平記物」「忠臣蔵物」などがあり、それぞれ特有の約束ごとが設定されている。当時の観客はこれらの約束事に精通していたので世界が設定されている事により芝居の内容が理解しやすいものになっていた。ただし世界はあくまで狂言を作る題材もしくは前提にすぎず、基本的な約束事を除けば原作の物語から大きく逸脱して自由に作られたものである事も多く、登場人物の基本設定すらも原作とかけ離れている事も珍しくない。(歌舞伎 フレッシュアイペディアより)
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歌舞伎から見た出囃子 (歌舞伎)
長唄は舞台の正面または上手に雛段を設け、そこに出囃子とともに並んで演奏する。義太夫節の床以外での演奏は出語りという。常磐津や清元は山台という台に上がって演奏するが、山台はふつう常磐津だと舞台下手に、清元は舞台上手に置かれる(ただし清元の山台も本来は舞台下手に置くものだったという)。各流派の演奏はひとつの演目の中で単独で行うとは限らず、異なる音曲が順番に演奏を担当する(掛け合い)ものや、合奏するものがある。たとえば『京鹿子娘道成寺』では初めに義太夫が語り、次に長唄が演奏する。また舞踊劇『紅葉狩』では常磐津節、長唄、義太夫節が掛け合いで演奏し、これを三方掛合(さんぼうかけあい)という。長唄や浄瑠璃各流派は、歌舞伎公演のほか日本舞踊の伴奏や単独での演奏会も行われている。(歌舞伎 フレッシュアイペディアより)