-
源氏物語から見た橋本治
橋本治の現代語訳は、『窯変 源氏物語』の題名で、1991年(平成3年)5月から1993年(平成5年)にかけ中央公論社全14巻で刊行され、後に、1995年(平成7年)11月から1996年(平成8年)10月にかけ中公文庫に収録された。橋本はこの作品を「紫式部の書いた『源氏物語』に想を得て、新たに書き上げた、原作に極力忠実であろうとする一つの創作、一つの個人的解釈である」としており、基本的に光源氏と薫からの視点で書かれており、大幅な意訳になっている部分もあることなどから、 単なる「現代語訳」ではなく「翻案作品」であるとみなすことも多い。(源氏物語 フレッシュアイペディアより)
-
源氏物語から見た鈴木日出男
といった前提が問い直されていることも多く、それぞれがそれぞれの関心に基づいて論じているという状況であり、『源氏物語』全体を一言で表すような主題を求める努力は続けられており、三谷邦明による反万世一系論や、鈴木日出男による源氏物語虚構論などのような一定の評価を受けた業績も現れてはいるものの、一方で、『源氏物語』には西洋の文学理論でいうところの「テーマ」は存在しないとする見解も存在するなど広く合意された結論が出たとはいえない状況である。『源氏物語』の、それぞれの部分についての研究がより精緻になるにしたがって、『源氏物語』全体に一貫した主題をみつけることは困難になり、「読者それぞれに主題と考えるものが存在することになる」という状況になる。1998年(平成10年)から1999年(平成11年)にかけて風間書房から出版された『源氏物語研究集成』では、全15巻のうち冒頭の2巻を「源氏物語の主題」にあて、計17編の論文を収録しているが、『源氏物語』全体の主題について直接論じたものはなく、すべて「桐壺巻の主題」・「「帚木」三帖の主題」・「須磨・明石巻の主題」・「玉鬘十帖の主題」・「藤壺物語主題論」・「紫上物語の主題」・「六条御息所物語の主題」・「若菜上・下巻の主題と方法」・「明石君物語の主題」・「御法・幻巻の主題」・「柏木物語の主題」・「夕霧物語の主題」・「大君物語」・「宇治十帖における薫の主題」・「浮舟物語の主題」・「宇治の物語の主題」といった形で特定の巻または「○○物語」といった形でまとまって扱われることの多い、関連を持った一群の巻々についての主題を論じたものばかりである。(源氏物語 フレッシュアイペディアより)