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鉱業から見た塵肺
鉱業、特に地下掘りの鉱山は常に危険と隣り合わせだったが、現在はかなり安全性が向上している。しかし、鉱山事故が発生すると注目を集める。坑夫にとっては坑道の換気が重要である。地下掘りの鉱山で換気が不十分だと、有毒ガス、熱、塵などの危険にさらされることになり、人体に悪影響を及ぼし、最悪の場合は死に至ることもある。メタンなどの坑道内の空気汚染物質は一般に、換気によって希釈するか、坑道内の空気に混じる前に捕らえて排出するか、遮断壁などで混じらないようにする。炭鉱では、メタンガスによる爆発や石炭の粉塵による粉塵爆発が起きやすい。坑道内のガス自体が人体に有害な場合もあるし、酸素濃度が低下して窒息する場合もある。このためアメリカでは坑道内で作業する場合、ガス検出装置の携行を義務付けている。ガス検出装置は一般に一酸化炭素、酸素、硫化水素などの気体を検出でき、爆発下限界を示すことができる。ナノテクノロジーなどの新たな技術でガス検出も進化している。高温多湿の環境も熱中症などの原因となり、死を招く危険性がある。粉塵は珪肺、石綿肺、塵肺など、肺の疾患の原因となりうる。換気システムは、鉱山の作業エリア全体の空気の流れを強制的に作る。坑道内の空気の循環は、地上に置かれた大型の鉱山用換気扇で行う。全作業鉱区に新鮮な空気が行き渡るよう、坑道内に一方向の空気の流れを作る。(鉱業 フレッシュアイペディアより)
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鉱業から見たスラリー
鉱業は尾鉱と呼ばれる多量の廃棄物を出し、それらが鉱業における最大の環境問題とされている。例えば、銅を1トン生産するのに99トンの廃棄物を出すし、金鉱ではその比率がさらに高くなる。尾鉱は有害な場合もある。尾鉱の多くはスラリーと呼ばれる懸濁液の形で排出され、天然の谷などに作られた池に捨てられている。このような池はダムまたはフィルダムなどの形態でせき止められている。これを鉱滓ダムという。2000年現在、全世界の鉱滓ダムは3,500あると見積もられ、毎年2件から5件の重大な事故があり、35件の小さな事故が起きていると報告されている。例えば、1996年のマーコッパー鉱山事故では200万トン以上の尾鉱が付近の川に流出した。尾鉱は水中に投棄されることもある。鉱業界は海中への尾鉱投棄が理想的だと主張しているが、アメリカやカナダではその方法は禁止されており、開発途上国で主に行われている。(鉱業 フレッシュアイペディアより)
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鉱業から見たトロッコ
鉱業では採掘や選鉱に大型の機械を必要とする。また閉山時に埋め戻すには、鉱石以外の岩も保存しておく必要がある。ブルドーザー、ドリル、爆薬、トラックなどが採掘には必要である。砂鉱採掘の場合、砂利や堆積物をホッパーと振動スクリーンまたは鉱石篩から成る機械に投入し、鉱物とそれ以外の成分を分離させる。そして、洗鉱桶またはジグを使って鉱物を集める。大型のドリルは、縦坑を掘ったり、採掘場で採掘したり、分析用のサンプルを採取するのに使う。トロッコは坑夫や鉱石の運搬に使われる。地下掘りの鉱山では縦坑にリフトを設置して、坑夫や鉱石、さらには掘削機械などの運搬に使う。露天掘りでは大型トラック、油圧ショベル、クレーンなどを使って掘削した岩や鉱石を運搬する。処理加工工場では、大型の破砕機、粉砕機、反応炉、焙焼炉などの機械を使い、鉱物の成分を集め、必要な化合物や金属を鉱石から抽出する。(鉱業 フレッシュアイペディアより)