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食の安全から見た内部告発
2002年、日本政府の牛海綿状脳症対策の「国産牛肉買い上げ制度」を悪用し、輸入肉を国産と偽装し助成金を詐取する詐欺事件が相次いで発覚した(牛肉偽装事件)。1月、雪印食品関西ミートセンターで偽装牛肉事件が発覚、その後の調査で関東ミートセンターや雪印食品本社のミート営業調達部でも同様の偽装が見つかった。詐欺容疑で一斉捜索を受け、その後は雪印食品は解散に追い込まれることになった(偽装と判明した量は約30トン)。6月、福岡市に本社を置く食肉加工会社が、輸入スジ肉を国産肉に偽装し、制度を悪用して不正な利益を得ようとしていたことが発覚した(偽装と判明した量は120トン余り)。8月、日本ハム(株)の牛肉偽装が内部告発によって発覚した。同社は、売上高が75%減少した。(食の安全 フレッシュアイペディアより)
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食の安全から見たビール
1820年にはイギリスのフレデリック・アークム :en:Friedrich Accumが、インチキ食品および料理に入れる毒についての科学的な論文を発表した。タイトルは There is death in the pot 『鍋の中に死がある』である。アークムは、当時のイギリスとしては基本的な食べ物であるパン、ビール、紅茶、ワイン、砂糖菓子、香辛料の多くに混ぜ物があることを科学的に証明した。この論文で最多とされているのはパンへの不正な混ぜ物であり、ロンドンのパン屋はパンにみょうばんを混ぜるという不正を行っていた。そうすれば安い材料でも白くて高級そうに見えるのである。だが、このみょうばんは(毒とまでは言えないにしても)消化不良などを伴った。(食の安全 フレッシュアイペディアより)
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食の安全から見た幼児
食品への不正な物質の混入はありとあらゆる種類の食品で行われていた。例えば砂糖には、銅や炭酸鉛を混ぜるなどということも行われていた。こうした不正があまりに広範囲に行われたので、都市部の住民は健康や生命に深刻な打撃を受けていた。子供たちは混ぜ物を入れたパンや、水で薄めたミルクを口にしていたので、感染症や胃の病気にかかりやすくなってしまった。幼児(子供よりも抵抗力の弱い存在)にいたっては、死亡率は驚くほど高かった。唐辛子などに不正に鉛が混ぜられたために、大人ですら体が麻痺した。影響は短期間では済まず身体に蓄積した。鉛、銅、水銀、ヒ素などの元素が、微量ずつではあっても長期間にわたって人々の体内に蓄積してゆき、多くの人が慢性胃炎になり(慢性胃炎は当時のイギリスの都市住民に蔓延した病気となっていた)、また死にかけたり、実際に死んだりした。(食の安全 フレッシュアイペディアより)