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食の安全から見たヒ素
食品への不正な物質の混入はありとあらゆる種類の食品で行われていた。例えば砂糖には、銅や炭酸鉛を混ぜるなどということも行われていた。こうした不正があまりに広範囲に行われたので、都市部の住民は健康や生命に深刻な打撃を受けていた。子供たちは混ぜ物を入れたパンや、水で薄めたミルクを口にしていたので、感染症や胃の病気にかかりやすくなってしまった。幼児(子供よりも抵抗力の弱い存在)にいたっては、死亡率は驚くほど高かった。唐辛子などに不正に鉛が混ぜられたために、大人ですら体が麻痺した。影響は短期間では済まず身体に蓄積した。鉛、銅、水銀、ヒ素などの元素が、微量ずつではあっても長期間にわたって人々の体内に蓄積してゆき、多くの人が慢性胃炎になり(慢性胃炎は当時のイギリスの都市住民に蔓延した病気となっていた)、また死にかけたり、実際に死んだりした。(食の安全 フレッシュアイペディアより)
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