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麻薬から見た精霊
人類と向精神性作用のある植物との関係は遥か昔まで遡ることができる。世界各地にみられるシャーマニズムの儀式では、夜間に少人数で集まり、明かりを消した小屋の中や野外でたき火を囲み、幻覚性植物を摂取する。シャーマンは歌を歌い、祈りを捧げたりドラムを叩いたりしながら、病気の治療をしたり、神や精霊と交信し重要な決定をしたり予言をしたりする。メキシコ、マサテク族のマジックマッシュルーム、アメリカン・チャーチのペヨーテ(幻覚性サボテン)、アンデス地方のサンペドロ・サボテン、アマゾンのアヤワスカや西アフリカのイボガ(イボガイン)、シベリアのベニテングタケなどがある。中世ヨーロッパや古代インドでは、せん妄性の植物ベラドンナやダチュラが儀式的に使用されていた。(麻薬 フレッシュアイペディアより)
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麻薬から見た反政府勢力
依存性や致死性の高いアヘンやコカイン等の麻薬は、国際協力の元で厳しく規制されている。従来、白人の植民地主義によるアヘン売買が問題となり、1912年には万国阿片条約が公布された。条約に並行して、同種でより強力なバイエル社の医薬品ヘロインが出回ったがこれも1920年代には厳しく扱われる。1961年の麻薬に関する単一条約が先の条約を引き継いだが、欧米で再び密造のヘロインが流通し、敵対勢力が生産したものだが、当のアメリカ合衆国の中央情報局が流通に関わり秘密資金としていることも明らかとされた。このようにして、1971年にアメリカのニクソン大統領が、麻薬戦争(薬物戦争)を宣言した。規制されていることで多額の利益を上げるものとなっており、反政府勢力や私兵組織、テロリストなとが生産に関わり、集団犯罪組織である暴力団、黒社会、ギャング、マフィアなどが流通させ、重要な資金源となった。そのため、21世紀初頭には、麻薬戦争のような強い規制は逆効果であるため、依存者を治療すべきとの世論が増加した。2010年代には、アメリカで処方されたオピオイドの過剰摂取死がうなぎ上りとなり、2017年には闇で流通するオピオイドの脅威も加わり公衆衛生の非常事態を宣言した。(麻薬 フレッシュアイペディアより)