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サハラ砂漠から見た黄砂
サハラからは季節によって周辺地域に風が吹き込む。冬にギニア湾や大西洋岸に向けて吹き込む風はハルマッタンと呼ばれ、熱風ではなくむしろ涼しい風であるがきわめて乾燥しており、この地方に乾季をもたらす。夏に北のリビア方面に吹き込む風はギブリと呼ばれ、熱く乾いている。この風がイタリアにまで到達するとシロッコと呼ばれるようになるが、間の地中海で水分を吸収するため湿った風となる。春にサハラからリビアやエジプトに向けて吹き込む熱く乾いた風はハムシンと呼ばれる。いずれの風もボデレ低地を中心としたエルグから巻き上げられた砂塵を大量に含むため、周辺地域に大量の砂塵を降らせ、市民生活に多大な支障をもたらす。この砂塵はさらに海を越え、ヨーロッパや北アメリカ、南アメリカといったほかの大陸にまで到達する。巻き上げられる砂塵の量は年間20億から30億トンにもなり、2月から4月にかけてはカリブ海や南アメリカ大陸に、6月から10月にかけてはフロリダ州などに降り注ぐ。この砂塵は黄砂のようにさまざまな害をもたらす一方、アマゾン熱帯雨林に必要な栄養素を補給するなどの役目も果たしている。(サハラ砂漠 フレッシュアイペディアより)
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ダムから見た黄砂
流域土砂管理を考えた場合、環境問題としては堆砂の問題と、河川の最大流量をコントロールすることで下流へ砂がフラッシュ(流下)されないという問題もある。また、ダム設置による河川の流量や水温への影響によって、河川生態系を攪乱するという指摘もある。三峡ダムでは黄土高原から流出する黄砂が貯水池に堆積、完成から二年で貯水池が埋没してダム機能が麻痺する事態が発生。さらにアスワン・ハイ・ダムでは下流への土砂流下減少によってナイル・デルタ縮小という問題が発生している。またメコン川上流に現在建設されている小湾ダムでは、国際河川であるメコン川の環境保全を巡ってダムを建設する中国と下流諸国の意見が食い違うなど、国際問題への発展を内在するダムもある。堆砂については従来の浚渫(しゅんせつ)主体から排砂バイパストンネルによる抜本的対策が試行されているほか、流砂連続性を確保するための人工洪水試験がグレンキャニオンダム(アメリカ)やスイスの発電用ダム、日本の国土交通省直轄ダムの一部などで実施されている。ただし現在は試行段階であるため、海岸侵食などを有効に防止するまでには至っていない。(ダム フレッシュアイペディアより)
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ひまわり8号から見た黄砂
可視赤外放射計 (AHI: Advanced Himawari Imager) は、可視域3バンド、近赤外域3バンド、赤外域10バンドの計16バンドのセンサーを持ち、ひまわり6号・7号の可視1バンド、赤外4バンドの計5バンドを大きく上回る。可視域の3バンド(赤:0.64 ?m、緑:0.51 ?m、青:0.47 ?m)を合成することで「カラー画像」が作成可能となっており、(雲と区別できるため)黄砂や噴煙などの監視にも有用とされている。静止衛星から見える範囲の観測に従来は約30分を要したが、ひまわり8号では10分毎の観測が可能となる。これと並行して、特定の領域を高頻度に観測することができ、日本周辺なら2.5分毎の観測が可能である。水平分解能も従来に比べて2倍に向上させている。一方、データ量はひまわり7号比で50倍となった。AHIのセンサーは、アメリカのボーイング社が開発に関わった、次期米国気象衛星(GOES-R(16))用のABI(Advanced Baseline Imager)を一部日本向けに改良したものである。(ひまわり8号 フレッシュアイペディアより)
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中国の青銅器から見た黄砂
中国各地の遺跡から青銅器の鋳造に用いられた土型が見つかっており、土型鋳造であったことは確かだが、原型の製作方法、研磨方法など、製造工程の詳細については同時代の記録がないため、正確なことはわかっていない。細かい文様を正確に鋳造する方法は、現代の技術でも十分には解明されていない。黄河流域の黄砂は、粒が細かく均質で、青銅器の原型製作には適していた。青銅器の中には、幅1ミリ程度の沈線を、タガネ等で彫るのではなくすべて鋳造で正確に表したものがある。青銅器の凹部は、原型製作の段階では、逆に凸部であった。つまり、幅1ミリの沈線を鋳造するための原型には、幅1ミリの土製の壁が立ち上がっていたことになり、原型製作には高度の熟練を要したことと推定される。現在、博物館や美術館で展示されている青銅器は古色を帯び、緑青色を呈しているが、製作当時の青銅器は器表が入念に研磨され、燦然と輝くものであった。(中国の青銅器 フレッシュアイペディアより)