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黄砂から見た文部科学省
放射性物質の「セシウム137」は黄砂の砂塵に含まれて飛来する。中国北部の草原を調査した日本の文部科学省科研費「黄砂に含まれる放射性セシウムの起源推定」による平成19年度(2007年度)の研究成果によると、表面2cmの土壌が比較的高濃度のセシウム137いわゆる放射性物質に汚染されていた(地表2cmの表土1kgあたり5.5ベクレルから86ベクレル)。この調査地域では降水量が少ないためセシウム137が土壌の下方に浸透しづらく、さらに草原が表土の侵食を抑制するため、セシウム137が表土に高濃度の状態で残っていたのである。このセシウム137であるが、これは現行の核実験施設等ではなく、1980年代以前の地球規模の放射性降下物(大気圏内核実験・原子力事故等により発生)に由来するものであった(年間降水量とセシウム137の蓄積に正の相関があるために判明した)。(黄砂 フレッシュアイペディアより)
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黄砂から見た名古屋市
中国で観測されるものは粒の大きいものが多く、日本で観測されるものは粒の小さいものが多い。1934年に中国から日本にかけて行われた調査では、粒の大きさは 1?m ? 500 ?m のものが多かったという(光学顕微鏡による調査のため微小な粒子は観測できない点に注意)。1979年に名古屋で採取された黄砂の分析では、おおむね 1 μm ? 30 μm のものが多く 4 μm くらいの粒子が最も多かった。粒径分布は比較的広く観測されていることから、黄砂の大粒子は、粘土粒子同士が凝集したり、やや大きい鉱物の粒子に粘土粒子が付着したりしてできたもので、集合したものとしていないものが混ざって飛来してきているのではないか、と推定されている。(黄砂 フレッシュアイペディアより)