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マツタケから見た菌糸体
マツタケの子実体は典型的には直径数メートルの環状のコロニーを作って発生し、その領域を「シロ」と呼ぶ。その語源は「白」とも「城」あるいは「代」とも言うが定かではない。シロの地下にはマツタケの本体である菌糸体と菌根が発達しており、土壌が白くなっている。マツタケは貧栄養な比較的乾燥した鉱質土層にクサレケカビ属真菌 (Mortierella sp.) などと共に生息し、そこに分布する宿主の吸収根と共生する。地表に落枝・落葉などが蓄積して富栄養化が進み、分厚い腐葉土のようになると、マツタケの生息環境としては不適である。発生初期の若い菌糸のシロと最盛期を過ぎたシロの水分量には差があり、最盛期を過ぎると乾燥化が進み不透水層が形成される。シロの内部では乾燥化が進み抗生物質様のものを分泌して細菌や放線菌を排除する現象が生じているが、いや地と呼ばれるこの排除現象は菌根から由来する物質単一では起こらないと考えられている。また、子実体原基形成の刺激日前後の降水量と子実体の発生本数には正の相関があることが明らかになっていて、8月から9月の降水の間隔は発生本数に大きな影響を与えている。(マツタケ フレッシュアイペディアより)
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